TAAF2015コンペティション部門グランプリは『Song of the Sea』と『Mi ne mozem zhit bez kosmosa』に決定!
2015/03/22
「コンペティション部門」は、2013年1月1日以降に完成したアニメーション作品で、プロ・アマ問わず応募のあった、日本国内で未興行のアニメーション作品を対象としています。60分以上の作品は長編アニメーション部門、30分未満は短編アニメーション部門となり、本年は長編部門で21作品、短編部門は60か国以上の国と地域から1206の作品の応募がありました。
審査結果は以下の通りです。
長編部門 | グランプリ | Song of the Sea 監督:トム・ムーア ※東京都知事賞もあわせて授賞 |
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優秀賞 | MUNE 監督:アレクサンドル・ヘボヤン、ブノワ・フィリッポン |
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短編部門 | グランプリ | Mi ne mozem zhit bez kosmosa 英題:『We can’t live without cosmos』 監督:コンスタンティン・ブロンジェット ※東京都知事賞もあわせて授賞 |
優秀賞 | Bang bang! 監督:デジュリアン・ピサロ |
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Beach Flags 監督:サラ・サイダン |
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審査員特別賞 | My Stuffed Granny 監督:エフィー・パッパ |
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観客賞 | 七五郎沢の狐 監督:すぎはらちゅん |
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HERO’S賞(フィールズ株式会社) | 夢かもしれない話 監督:朴美玲 |
選考理由
長編アニメーション部門
東映アニメーション株式会社 企画営業本部 企画開発スーパーバイザー 関弘美氏
アイルランド(ケルト)の神話をモチーフテーマにしながらも、家族の再生・再構築という、現代でも広い世代に通じるテーマが非常に良い形でシナリオになり、アートディレクションや音楽とのマッチングにも成功しているという、大変素晴らしいバランスの映画だというのが審査員全員の見解です。そして、この作品はシナリオの前編と後編では、テンポが変わるのですが「デリケートな兄弟愛や人間関係の描き方が素晴らしい」という意見と「後半のクライマックス、アクションシーンが見どころだった」という意見で、2つに意見はわかれております。この作品を観客の皆様がどう思うかが非常に楽しみなところです。私ごとではございますが、久しぶりに素直に泣ける映画でした。
短編アニメーション部門
アニメーション作家・アニメーション協会会長 古川タク氏
スタイリッシュな画面作りと大人のセンス・オブ・ユーモアを散りばめたこの作品は実は映画制作の類稀なる力量をも見せてくれる。どのカット一つを取ってみても素晴らしい。キャラクターひとりひとりがシンプルな表現の中に各々の個性に満ち溢れている。笑いながら、ハラハラしながら一気にエンディングまで楽しませてくれる。見終わって、なんとも暖かい気分にさせてくれるアニメーション。
HERO’S賞(フィールズ株式会社)
フィールズ株式会社 執行役員 鎌形英一氏
90分の映画でも、なかなか描くことが出来ない「人生に大切なものは何か」というテーマを数分の短編で見事に描き切った作品。こうした作品にヒーロー賞をお渡し出来ること、こうした作品に出会えたことを嬉しく思います。
これからも、若い才能をこうしたかたちで応援して、日本のアニメ文化に少しでも貢献できればと思っております。
©Cartoon Saloon, Melusine Productions, The Big Farm, Superprod, Norlum
©”Melnitsa” animation studio and “The CTB film company”. Both are production companies for my film.